仕事で大切にしているのは、インパクトを残すこと。これまでの成果をスタッフと分かち合える瞬間であり、次への大きなモチベーションに繫がる。結果がすべてです。
仕事で大切にしているのは、インパクトを残すこと。
これまでの成果をスタッフと分かち合える瞬間であり、
次への大きなモチベーションに繫がる。
結果がすべてです。

中島 悦子 さん

ギャラリー・ペロタン ディレクター

パリ生まれ、パリ育ち。中島悦子さんは現在は香港を拠点に、世界的なアーティストとともに
数々のインパクトある展覧会やイベントを開催する、注目のギャラリスト。
驚異的なパワーとタフな精神力で取り組む仕事と日常について聞きました。

世界中の現代アート関係者から注目を浴びる、パリのギャラリー・ペロタン。2009年のリーマンショック直前、アート界では未開拓同然の不透明なアジアマーケットにいち早く飛び込み、成功を導いた立役者が中島悦子さんです。

「私が生まれ育ったパリの2000年代は、日本の様々な文化がリスペクトされた時代でした。歴史的文化や伝統だけではなく、最先端の芸術に対する賛美を嬉しく感じたのがこの世界に入るきっかけです。」

ソルボンヌ大学で美術史を専攻し、在学中にカルティエ財団でインターンを経験した後、ギャラリー・ペロタンに入社。

「アジアマーケットに活路を見出して香港に飛んだのが2009年、28歳のとき。ちなみに娘を出産して3ヶ月後でした。今はギャラリーを上海、ソウル、東京にも増やし、アジアの4カ国を行き来する生活ですね。どこの国でも、ギャラリーに立つ時、よくセオリーのジャケットを着ます。体に程よくフィットするシルエットが気に入っているんです。リネン素材のものなんて、いいなと思うと全色買ったりします。使いやすい黒は特に愛用しています。」

多忙を極める中で、心と体の両方をベストな状態に保つためにモットーとしているのは『discipline』。

「どこにいても規則正しい生活を送らないと、いい仕事はできません。ホテルに着いたらまず現地のトレーナーとトレーニング。瞑想し、イライラや悩みを吐き出して浄化してから仕事に向かうのが基本です。時代の最先端を見極めているアーティストたちと常に仕事をしているのですが、フットワークって本当に重要。彼らが今、これをやろう!とひらめいたとき、常に、すぐそのアイデアを拾って展開できる状態でいたい。」

ギャラリストという仕事には、圧倒的な知性と時代を読み解く先見の明、アーティストに心身ともに寄り添う精神力と体力が必要な事がうかがえます。

「やりがいを感じるのは、展覧会で強烈なインパクトを残せたとき、アートがたくさん売れたとき。結果をだすことは関わる人たちのモチベーションに繋がりますからね。」

仕事で大切にしているのは、インパクトを残すこと。これまでの成果をスタッフと分かち合える瞬間であり、次への大きなモチベーションに繫がる。結果がすべてです。

Photographs by AKEMI KUROSAKA at STUH
Cinematographs by ANDRZEJ RUDZ,CHRIS RUDZ
Styling: CHIAKI FURUTA
Hair & Makeup: MIKA IWATA at MOD'S HAIR
Cooperation: PERROTIN TOKYO
Movie Direction: MAHO TOMONO
Realization: KAORI WATANABE at FW

ソフィ・カルの作品の前にて

Etsuko Nakajima

Gallerist

ギャラリーに立つ時、クライアントとの交渉時、
私はよくセオリーのジャケットを身にまといます。
シルエットがとても美しくて体になじみ、
自分らしく振る舞える。
16年仕事を共にしている村上隆さんのシグネチャー入りの
名刺ケースも仕事に欠かせないアイテムです。
───── 中島 悦子

Photographs by AKEMI KUROSAKA at STUH
Cinematographs by ANDRZEJ RUDZ,CHRIS RUDZ
Styling: CHIAKI FURUTA
Hair & Makeup: MIKA IWATA at MOD'S HAIR
Cooperation: PERROTIN TOKYO
Movie Direction: MAHO TOMONO
Realization: KAORI WATANABE at FW