8年間のNYでの生活が私にギャラリストという仕事を与えてくれました。新しいアーティストと一緒に新しい価値や美しさをつくっていくことにやりがいを感じています。
一杯の水から始まり
こんな生き方もあると次世代の女性たちが
気づいてくれるのが理想。

矢野 玲美 さん

HAVARY'S 代表取締役

国内で初めて、コンパクトサイズの紙パックに入ったナチュラルウォーターを
発売したことで、大きな注目を集めたのが株式会社ハバリーズ。
代表取締役として会社を率い、ゼロからこの商品を作り上げたの矢野さんは、
1993年生まれの27歳。「一本の水から世界が変わる」をコンセプトに掲げ、
環境問題に対する意識改革に力を入れる若き経営者です。
信念をフルスピードで形にする行動力や清々しいまでの決断力、
そして、個性的でとびきりチャーミングな人柄に魅了されました。

株式会社ハバリーズは2020年6月に創業、紙パックナチュラルウォーターは8月末に販売された。奇しくもコロナ禍中で制限も多々あったことは想像にたやすいが、人々の暮らしや価値観が急速に変化していくなか、環境に配慮されたこの新しいプロダクトは多くのメディアに取り上げられ、手掛けた矢野さん自身にも大きな注目が集まった。
「もともと母が代表で、水源をもつミネラルウォーターの製造メーカーの事業を行っていたのですが、これだけ世の中で"脱プラ(スチック)"が叫ばれているなかで、限界があるのではないかと感じていました。企業責任として、次にどのような展開ができるかと考えたときに海外で普及している紙パックの水に目をつけたのです。実際に日本国内ではそのような商品が一本もなく、包材の調達など難しさもたくさんありましたが、当時はオリンピック開催までになんとか発表したいというゴール設定のもと、約1年弱で商品を完成させて、2020年の夏にローンチしました。デザインからマーケティング、ブランディング戦略はもちろん、商品開発までのほぼ全てを私たち自身でやりました。コロナ禍中ということで、製造をストップしたほうがいいという声ももちろんありましたが、国内初というところにこだわりました。
SDGsには目標とターゲットについて『誰一人取り残さない』というのが第一原則にあります。水はシーンや時期を選ばずに、誰もが気軽に手に取れるもの。ファッショナブルで可愛くて、でもしっかりエコフレンドリーなものを具体的に商品化したことで、メディア展開も含めて、共感してくださる人たちが多かった。『こういうのが欲しかったんだよ!』と言われることが、なによりやりがいを感じる瞬間です。」

このビジネスの先に目指すものは、「一本の水から世界が変わる」のコンセプト通り、誰かの気づきになるということだ。「SDGsのシンボルアイテムとして展開するこの商品の最大の特徴は誰でも簡単に手に取れるということ。そこから、なぜこういうデザインなのか、どのような背景でプロモーションをしているのかを考えてもらえるといいなと思います。例えばそれは環境配慮、特に気候変動への具体的アクションやリサイクルへの取り組み、そして日本の水源を守ることにも繋がります。
いろんな動線から最終的には、若い女性でもこのような起業スタイルや働き方があると知ってもらえるといいですね。多くの女性のエンパワーメントに繋がるように、今後も社会にインパクトを与える存在としてメッセージを発信していきたいです。今はダイバーシティの時代で、様々なキャリアやバックグラウンドを持った方がいらっしゃいます。私自身も"若い女性の起業家"というようにカテゴライズされることもありますが、あまり意識はしていません。女性だからと贔屓されることもないですし、逆に女性だから男性の10倍頑張らなくちゃ! とも思いません。とにかくニュートラルに仕事をしていく、それに尽きます。」

普段からセオリーのジャケットを愛用するなど、ファッションも大好きだとか。「幼少の頃から好きなスタイルは一貫しています。基本的には黒、白、ネイビーといったベーシックカラーが好き。まずはTPOに合わせる、その次に自分の好きなデザイン、最後に流行に流されずにずっと着続けられること。この3つが私のファッションの軸です。高校生に着ていたものを今でも愛用しています。多少値の張るアイテムでも、ちゃんとメンテナンスをしながら大切に着続ける。それが結果的にサステナブルに繋がります。」

最後に気になった矢野さんのオフの日やプライベートの過ごし方についても聞いてみた。「家族がそれぞれに起業しているという背景もあり、四六時中、ビジネスのことを考えているかもしれませんね。オフの日は、ゴルフに行ったり、Netflixを観たりします。コロナが収束したら、また大好きな海外に行き、新たな価値観を吸収したいと思っています。」

3.21.2021 オンライントークイベント

フルムービーご視聴はこちらから

Remi Yano

CEO , HAVARY'S

一本の水を通じて、こんなスタイルがある、
生き方があると知ってもらいたい。
それが次の世代に向けた、
女性のエンパワーメントに繋がると嬉しい。

3.21.2021 オンライントークイベント

フルムービーご視聴はこちらから

  • お守り

    中学生のときにNY滞在中に買ったアート。引越しを重ねてもいつもリビングに飾るほど気に入っている。

  • アトマイザー

    SDGsのバッジは、ビジネス時にいつもジャケットにつけるようにしている。今、なくてはならないもののひとつだとか。

  • 時計

    ハバリーズの紙パックのナチュラルウォーター。ホテルや企業の会議室、国内外のアパレルブランド等の展示会場など、様々な場所に置かれている。「我が子のような存在です(笑)」(矢野さん)