LUXE Journal vol.2

- Yoshiko Kris-Webb -

大人が手に入れたい全てはここに
セオリーリュクスと私の新しい関係


女性の生き方は多様化し、紆余曲折を経ながらも自らの決断で人生を切り開き、前進し続ける人がいる。そんな美しくもたくましい女性たちにスポットを当て、最新の着こなしとともに紹介する「リュクス ジャーナル」。第2回ゲストは、モデルで音楽ライター、ラジオDJとしても活躍するクリス-ウェブ 佳子さん。カラフルなアイテムを身にまとい「色が大好き」と微笑む彼女がいま語る言葉とは。

女性の生き方は多様化し、紆余曲折を経ながらも自らの決断で人生を切り開き、前進し続ける人がいる。そんな美しくもたくましい女性たちにスポットを当て、最新の着こなしとともに紹介する「リュクス ジャーナル」。第2回ゲストは、モデルで音楽ライター、ラジオDJとしても活躍するクリス-ウェブ 佳子さん。カラフルなアイテムを身にまとい「色が大好き」と微笑む彼女がいま語る言葉とは。

  • コート / Bath Paloma / 49,500
  • カットソー / Sheffield Caroline / 11,000
  • ドレス / Canterbury Severine / 24,200
  • パンツ / Canterbury Vesper / 26,400
  • サンダル / Laocoonte Sandra Silky / 13,200

母や妻という枠を超え、自らを表現する

30歳で主婦から人気ママファッション誌のモデルとしてデビュー、その後10年にわたり専属モデルを務め上げた、と言うと現代版シンデレラストーリーの様相だが、強い主張と個性をすでに持っていたクリス-ウェブ 佳子さんにとって、型にはまった母親像を求められることは、"自分ではない自分"に対する戸惑いの連続でもあった。10年前は"母とはこうあるべし"という固定観念が今よりもずっと強い時代だった。
「ファッション的なことでいえば、私服撮影の時ですらもっと読者に寄り添ったコンサバな着こなしをして欲しいと言われていました。結婚前はファッションブランドのPRをしていたので私自身モードな世界が大好き。そして子供のころから建築士の父の影響で音楽や映画、写真などアートに囲まれて育ったので、カルチャーに関する活動も自然なことでした。モデルを始めたばかりの頃は、私のやりたかったことってこれだったのかな?と悩んだこともありました」(佳子さん)。

それでも「頼まれた以上、表面的なことでは終わらせられない」という勉強熱心で凝り性の性格から、期待されるモデルの仕事で着実に力をつけ、エッセイなどで自らの考えを発信する存在に。変化する自身の人生も包み隠さずさらけ出すことで、多くの読者に刺激と勇気を与えてきた。専属モデルを卒業する頃には時代の変化とも相まって誌面で求められる"佳子さん像"は随分変わっていたという。
「今は元専属だったファッション誌の姉妹版を含めさまざまな媒体に出させていただいていますが"佳子さんらしい佳子さんで"とご依頼いただくことが増えました。これまで発信してきた"自分であること"を評価していただけていると思うととても嬉しいし、感慨深いですね」(佳子さん)。

  • ブラウス / Oil Painting Print Ditte / 19,800
  • パンツ / Canterbury Vesper / 26,400
  • バングル / Soko Organic Flex Cuff / 37,400
  • サンダル / Pippichic Stretch Mule / 41,800

今こそ色の持つパワーを
思いっきり楽しみたい!


モード好きゆえに20代のファッションは黒一辺倒だったという佳子さん。出産後子供にカラフルな服を着せているうちに、自身の着こなしにも変化があったという。
「私は色の力をすごく信じているんです。最初にはまったきっかけは某ブランドのグリーンのスカートだったのですが、今はあらゆる色を着るようになりました。去年はコロナ禍もあり着飾って出歩くこともままならなかったので、今年はその反動で思いっきり色を楽しみたい気分ですね。今日の撮影で着たようなブルーやイエローも大好き。洗練されたブルーは気品があってエレガントだし、イエローは知性がありながら元気にもなれるのでよく着ています」(佳子さん)。

ご自身のクローゼットには色別に並んだ服が美しく収納されているという。
「肌の色がダークめだからパステルだけは絶対似合わないと避けていたんですが、娘たちがはまっているBTSのPVを一緒に見ていたら強烈に"パステルカラーを着たい!"と目覚めてしまって(笑)。その時自分の人生にリミッターをつけるのはやめようって決めたんです。私は今、これまでになくあらゆる色を楽しんでいると思います」(佳子さん)。

  • ブラウス / Preston Gunnar / 26,400
  • Tシャツ / Micro Cotton Kara / 13,200
  • パンツ / Opus Milas / 28,600
  • サンダル / Pippichic Stretch Mule / 41,800

"似合う・似合わない"ではなく、
心を揺さぶる"好き"を基準に


華やかな色を着慣れていない人は、自分にどんな色が似合うのか、またどう着こなしたらよいか悩むことも多いだろう。そんな人に佳子さんはこうアドバイスする。
「私はパーソナルカラーを信じていないんです。"似合う・似合わない"ではなく"自分が好き"だけを判断基準にしています。自分の心を一番揺さぶるのは強烈に"好き"であることだけだから。
まずは好きな色を選んで身につけてみてください。今日着用したコーディネートのように白や黒のベーシックカラーと合わせてもいいし、ワントーンでまとめるのも簡単に色を取り入れやすい方法。さらに私は色同士をあえてぶつけるのも好き。例えばイエローならパープル、ブルーならオレンジのように強い色同士を合わせるんです。一見難しいと感じられるかもしれませんが、この配色は実はNBAのチームカラー。つまりイエローとパープルならレイカーズ、ブルーとオレンジならニックスがネタ元(笑)。こうしたチームカラーに使われている配色は誰もが目にしているものなので、馴染みがあって案外突飛な感じにならないんです。
そして服はもちろんですが、インテリアにも色を意識してみてください。今のような閉塞的で気持ちが沈みがちな時期だからこそ、色が与えてくれるパワーはとても大きいと思います。思いきり楽しんでほしいですね」(佳子さん)。

  • シャツドレス / Preston Madeleine / 29,700
  • カットソー / Sheffield Caroline / 11,000
  • パンツ / LW Stretch Scuba Jinx / 16,500
  • スカーフ / An Nee Acrylique / 20,900
  • スニーカー / Mos Leather Lace Up / 31,900

Photographer/YOSHIYUKI NAGATOMO
Stylist/KAYOKO MURAYAMA
Hair&Make/YUKAKO MORINO(Perle management)
Editor&Writer/ASAMI TSUBOTA