Fabrics 私たちのビジネスの中核を成すのは、「Good」を冠した素材に関する取り組みから生まれた3つの素材―― 2017年から提供しているGood Wool、2019年に展開を開始したGood Linen 、そして2020年新登場のGood Cotton――です。Good Wool とGood Cotton については確実なトレーサビリティを、そして3つの素材すべてにおいてエシカルな方法での生産を実現しています。

Good Wool

Good Woolは、その生産履歴を農場までしっかりとさかのぼることができる高品質なメリノウールです。環境責任を果たすための取り組みを行うタスマニアと南アメリカのウール生産者が作った羊毛、それをイタリアにある環境に配慮した工場で生地にしました。はじめから終わりまで心を込めて作られたウール素材です。

Good Woolを紡績しているトレーニョ1900の工場では、原料の羊毛を、羊にストレスや苦痛を与えることなく大切に育てていることを証明できる農場から調達しています。さらに、これらの農場は厳しい土地管理と環境保護を実践しています。
この工場で使用する電気は、アルプス山脈から流れ出て工場の横を通る川に設置した水車や太陽光パネルで発電しています。ウールの染色や仕上げに使った水はすべて浄化したうえで水源に還流しているほか、使用する水のうち40%を再利用することで工場全体の水使用量の削減を実現しています。

Good Cotton

Good Cottonは、世界最高峰の柔らかさと耐久性を持ったスーピマ®コットンです。通常よりも長い繊維を持った超長綿を使用していることが特徴です。Theoryは、農場から生地になるまでの生産履歴を証明できるようにするために、オリテイン社の協力のもと、科学的な手法を導入しました。これにより、スーピマコットンの出発点である栽培地から責任ある方法で生地を作るイタリアの工場に至るまでの生産履歴を検証することができます。

スーピマ®コットンは上質であるだけでなく希少で、その生産量は全世界の綿花生産量の1%にも満たないほどです。Theoryのスピーマコットンは、ボズウェル農場をはじめとするアメリカ・カルフォルニア州の農場で生産されています。これらの農場では精密農業を実践しており、この高効率かつ高度な農法により、最小限の資源で収穫量と品質を最大限まで高めています。また、豊かな土地を保つために綿花と食用作物を輪作するなど、先進的な農法も取り入れています。
イタリア・ベルガモにあるアルビニ社は、創業から5代続く生地メーカーです。経営を今預かっている創業家出身者のもと、アルビニ社の工場では電気の使い方を徹底的に見直し、2,700世帯が1年間に使用する電力量に相当する年間800万キロワット時もの電力使用量削減を実現しました。さらに、この工場では、年間46,000立方メートルもの水使用量削減も達成しています。これはオリンピック規格のスイミングプール18個分に相当する量です。

Good Linen

Good Linenとは、Theoryオリジナルのサステナブルなストレッチリネン素材のこと。その原料は3種類の繊維――オーガニックリネン、コットンの副産物から生まれた環境に優しいビスコース、そして再生素材を部分的に使ったストレッチ性を生み出すポリウレタンです。それらを責任ある製造を行うイタリアの工場で生地に織り上げました。

地球に最も優しい素材の一つであるリネン。その何世紀にも及ぶ伝統を受け継ぐGood Linenは、水やりをほとんど必要としない、廃棄物をほとんど出さない、そして土に養分を返すといった方法で作られています。 空気のように軽く、ストレッチ性とキックバック力に優れたGood Linenは、夏の代名詞ともいえる素材です。
イタリア・プラートのマリーニ社は1945年から続く家族経営の生地メーカーです。同社の工場では最先端技術を用いて水の浄化や化学物質管理を行っていて、EUの厳しい規制をクリアしていることを明らかにしています。Theoryは20年以上も前にストレッチリネンの開発を依頼して以来、マリーニ社と長きに渡って関係を築いてきました。