LUXE Journal vol.5

大人が手に入れたい全てはここに。
セオリーリュクスと私の新しい関係
vol.05

「装う」ことは、自己表現と社会性の間でバランスを取りながら成り立つもの。どちらがどのくらいの割合で混在しているか、それは職場での立場やキャリアだけでなく、母や妻などプライベートな側面を含め様々な要素から成り立っている。だからこそ女性のワードローブは生活環境や年齢、ライフステージに伴い変わり続ける。今回「リュクス ジャーナル」にご登場いただいた笹川友里さんも、女子アナという華やかなキャリアから新たなフィールドへ踏み出し、クローゼットが大きく変化したひとり。進化する彼女が今まといたい服はどんなバランスなのだろう?

「装う」ことは、自己表現と社会性の間でバランスを取りながら成り立つもの。どちらがどのくらいの割合で混在しているか、それは職場での立場やキャリアだけでなく、母や妻などプライベートな側面を含め様々な要素から成り立っている。だからこそ女性のワードローブは生活環境や年齢、ライフステージに伴い変わり続ける。今回「リュクス ジャーナル」にご登場いただいた笹川友里さんも、女子アナという華やかなキャリアから新たなフィールドへ踏み出し、クローゼットが大きく変化したひとり。進化する彼女が今まといたい服はどんなバランスなのだろう?

  • ジャケット / Executive Donna3 / 47,300
  • カットソー / Cozy Cotton Jenel S / 16,500
  • パンツ / Executive Hasie / 31,900

"何者か"になるために
自らを型にはめ込んでいた女子アナ時代


TBSアナウンサーを経て現在フリーランスで活動する笹川友里さんは、ここ数年の自分のクローゼットの変化に驚いているという。
「局アナになって4、5年はいわゆる世間が求める"女子アナ像"に近づけようと、自らを型にはめ込もうと頑張っていました。例えばレースのスカートを履いてみたり、前髪を作ってみたり(笑)。もともと私はアナウンサー職として入社したわけではなかったので、余計に意識してそう見える服装をしていたと思います。本当は女子アナ的な甘めのコンサバ服より、ちょっと遊びが効いたものやモード感のあるものが好きだったり、性格的にも男っぽいところがあるので、女子アナ像と自分自身がちょっと乖離していた部分がありましたが、周りからそれを求められていると勝手に思い込んでいたので、あえて自分を型にはめている感じでしたね(笑)。今振り返ると悩みが多かったのですが、それでも何者かになりたいと思っている時には、一定期間そうしたことも必要だったのかなと思います」(笹川さん)。

  • ジャケット / Executive Nensi / 49,500
  • ブラウス / Marvine Lilen / 26,400
  • スカート / Executive Vevila L2 / 29,700

ものを選ぶ基準は
10年後も大切に着続けられるか


その後、結婚や出産といったプライベートでの出来事や、勤めていたテレビ局を退職、自らの会社を立ち上げるなど人生が大きく変化した笹川さん。これまで培ってきた話す仕事はもちろん、ファッション誌のモデルとして、またコスメやファッションブランドとのコラボレーションなど、各方面からのオファーが相次いでいるという。
「独立後は"好きな服を着る"と決めていたので、ワードローブはずいぶん変わりました。アナウンサー時代のようにどう見られるかという他者目線ではなく、自分軸で考えるようになり、最近ようやく肩の力が抜けてきたところです。
そこで気がついたのは、自分はかなりのシンプル好きだったということ。そしてワンピース派からパンツ派に転向しました。選ぶ基準は10年後も着用しているかどうかが重要で、自然とシンプル、ベーシック、そして上質なものを選ぶようになり、お買い物の失敗も少なくなりました。20代後半から30代に入り、クローゼットがここまで変わるとは自分でも驚きです。
例えば今日、着用した黒いパンツスーツのようなアイテムは、過去の自分のクローゼットにはなかったもの。洗練されていて、飽きのこない上質さが際立っていて、きちんとしているのに肩がこらず、真面目に見えすぎないところも好みです。
セオリーリュクスはパンツがきれいと評判ですが、今回着用してますます実感しました。フラットシューズでも脚が長く見えるし、とてもシンプルなのにしなやかでかっこいい。きっとどんな人にも似合うし、自分をちょっと良く見せたい時に必要な一着だと思います。他に着用したスーツでもジャケットのインナーにピンクの柔らかなブラウスを合わせたり、ノーカラージャケットを選んでみるなど、きちんと感がありつつ柔らかさも表現できるセットアップが充実しているので、働く女性に頼もしいブランドだと思います。娘がもう少し大きくなったらセレモニー用のワンピースもこちらを選びたいですね」(笹川さん)。

  • ジャケット / Executive Bergman4 / 53,900
  • ブラウス / Marvine Lilen / 26,400
  • パンツ / Executive Luli / 31,900
  • シューズ / Pellico Square Pumps / 52,800

人生は一度きりだから
「自由に生きる」と決めた


"好きな服を着る"という決意は、おそらくファッションについてだけではない。これからの生き方、働き方への笹川さんの意思表明であり、人生の転機を迎える女性にとってヒントになるに違いない。
「30歳を目前に自分としっかり向き合いました。30歳以降はどうなっていきたいか、40代はどんな仕事をしていたいかを考えたら、夫や娘をきちんとバックアップしたい思いや、いつかやってみたいなと思っていることが自分の中に埋もれていることに気がついたんです。もちろん会社員として大きな組織に属しているという安心感はありましたが、組織に席を置いた場合、子供や夫を理由に仕事を諦めたり制限せざるを得ない自分が容易に想像できてしまいました。また、やってみたいと思った時に"よし、やっちゃえ"と動ける自分でいたいし、そんな自分が理想だと思ったので、まずは環境から変えるため独立しました。今、会社を設立して一年ぐらいですが、やりたいことをやらせていただけてとても充実しています。今年は私個人だけでなく小さくていいので会社としても様々な取り組みができるように頑張っていきたいですし、家族や友人といった大切な人をちゃんと守れる自立した女性でいたい。本来の自分と見た目の印象、そして年齢などが今ようやく合致していて、フラットな自分で生きている感覚です」(笹川さん)。

取り巻く環境を変えることも、"好きな服を着る"と決めることも、10年後の理想の自分を手に入れるために必要なことーー。自由を手に入れた今、求められる型に自らをはめるのではなく、彼女らしい伸びやかさで「装う」ことを楽しむ。華やかな笑顔の奥に宿るその強さに、多くの人は惹きつけられているのかもしれない。

  • ジャケット / Executive Nikkia N 2 / 47,300
  • ドレス / Executive Rafaela / 41,800

Photographer/YOSHIYUKI NAGATOMO
Stylist/KAYOKO MURAYAMA
Hair&Make/MAMI SUYAMA(ROI)
Editor&Writer/ASAMI TSUBOTA